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 かなり以前に製造された調光器の一部には誘導性の負荷 (銅鉄形のダウントランス・電子ダウントランスの一部・モータなど) をつなげないものがあります。白熱ランプ自体は誘導性でない負荷ですが、 MF-35やUMS-35は銅鉄形のダウントランスを使用していますので誘導性の負荷となります。
このような調光器に誘導性の負荷をつないだ場合、調光器の内部制御素子(トライアック等)、 あるいは負荷側の機器が損傷を受けます。調光器の取り扱い説明書・表示ラベルの記載に十分注意してください。
理由は次の通りです。
 一般に誘導性負荷の電流を遮断しますと、遮断極間で過渡的に非常に高い電圧が発生します。 その場合スイッチ素子(トライアック等)および負荷(制御される機器)にはその高電圧が印加されますから、 高電圧の吸収回路等の考慮がなされていないと、絶縁破壊等を生じます。交流・直流の別はありません。 機械的なスイッチで遮断極間に放電(アーク)現象が見られるのはこの高電圧によります。 この高電圧は遮断(ONからOFF状態へ移行する)時間が短いほど、また負荷電力が大きいほど高くなります。